職場における人の問題を考える①

現代社会の営みは、今のところ人があって成り立っている。
「今のところ」というのは、昨今のAIテクノロジーやロボット技術が進化すると、未来社会は今のような多くの人が働かなくても、少数の人だけで社会が運営されるようになり、現在のような「仕事」とか「職場」という概念が消失するやもしれません。
それが人間が追及する「幸福」につながるのか否かは不明ですが・・・今のところは、大いに面倒でやっかいな側面もある人間関係を抜きにして「仕事」を完結させることは困難のようです。

さて、避けたくても避けられない人と人の関係、皆さんはどう上手に対処しているでしょうか?

やはり、難しいのは、十人十色というように、同じ状況で同じことをやっても、能力、才能、性格、育ち、年齢、性別、価値観、土地柄、等々の個人差や違いで、全く、時には180度異なる反応や行動、考え方が表現される、ということ。
事実はそうですが、問題は、ほとんどの人が自己基準でものを見ていて、自分と違う考えや行動を理解できないし、受け入れられず、怒りや反発、嫌悪感や否定的な感情に陥りやすい、ということ。

こうしたことは、職場に限らず、家族やプライベートな人間関係も含めて、常に起きていることで、人が一緒に生活することの本質的難しさですが、仕事という、一つの目標・目的のために役割分担して連携協力する場面で、期待される成果やパフォーマンスが得られないという「個人差」の問題は、リーダや管理職など部下を持つ人にとって、最大の悩みであり課題です。

さらに、業務遂行だけでなく、健康問題や人間関係のトラブル(メンタルヘルス不調やハラスメント問題)などが職場で発生すると、上司の部下対応はさらに難しく、通常の管理能力(マネジメント力)以上のものが要求され、途方にくれることも多い。

以上のような人の問題、職場における人的マネジメントへの対処に関しては、種々の著作物もありますが定式化された対応モデルや方法論が明確に提唱されている訳でもありません。十人十色の人間の問題や課題に対応するには経験知を蓄積するしかない面もありますが、できるだけ多様な事例を通じて自らの立場と役割に必要な勘所(ポイント)を予め把握しておくことも大事でしょう。

このブログでは、そうした実践的な経験知やノウハウを少しづつ紹介していきたいと思います。

morikawa

コロナから2年経って実感すること~予測ではない、実感として残っていること

新型コロナ感染拡大の影響は人の心や生活に様々な影響を与え続けてきましたが、約2年経った今、人の心に定着しつつある変化について考えてみようと思います。

2021年11月15日のコロナの感染者数が減少の一途を辿り、全国で79人、東京が7人、感染確認ができなかった県が29県となっています。
コロナの対策本部では、第6波への備えと経済の回復の2匹のウサギを追いかけられる指標づくり等の対策に追われています。

コロナの影響は、働き方の変化、人間関係の変化、家族関係の変化等様々な形で人の生活の中に深く浸透してきました。
以前から言われてきたことですが、コロナの影響で生じた変化は一過性のものではなく、その後も定着していくようです。感染者見つかってから約2年経った今、それが実感できるようになってきました。

気分的には、晴れ晴れとした解放感は自ら求めていかなければ得られないし、移動の制限は、人の購買意欲を制限しています。景気の側面と人の心の側面が互いに影響を及ぼし合っていることをコロナの体験によって多くの人が実感した点です。
その実感は、人が置かれている状況によって格差があることも鮮明にわかってきました。格差の可視化が進んだように思われます。

このブログでは、一つのテーマとして、これから先、定着していきそうな変化を見つめていこうと思います。その変化が人の心と日常生活と職業生活にどのような影響を与えていくのでしょうか?
そのあたりを書き連ねていこうと思います。

yoshinaga